この空の彼方

「探しに行こう。
な、芦多?」



耶粗が優しく芦多の顔を包むが、芦多はきょろきょろと落ち着きなく辺りを見回す。



「ああ…っ!」



千歳が顔を歪めた。



「こんな芦多、初めてだ。」


「ああ。
…どうすりゃいいんだ。」



爪鷹がガンッと壁を殴る。



土壁にひびが入った。



「芦多はいるか?」



白柄彦が広間に集まった四人のところに駆けてきた。



「ここにいるけど…。」



耶粗がみなまで言わず、芦多を見た。



崩れ落ちた芦多を見つけ、白柄彦が唇を噛んだ。



「もう知ってるな。」


「ああ。
もう、どうしたらいいか…。」


「馬の手配はした。
行くぞ。」



芦多は背中を思い切り叩かれ、情けない顔でみんなを見上げた。



「そんな顔すんなよ。
俺達の芦多はどこへ行った!?」


「そうだ。
お前らしくない。」


「灯世だってお前の助けを待ってる。」



そんなことを言われても、と芦多は目を閉じる。



そんな芦多に苛々と爪鷹は言い放った。