この空の彼方




***



軍会議が開かれた。



灯世も出席させられる。



八重の隣に座って、わけのわからない話を聞き流す。



早く終わって欲しい。



こんな物議をかもすより、やるべきことはあるはずなのに。



灯世はため息をついた。



「班長を呼んでこい。」



辰太郎が使いを出した。



これから、隊の振り分けが発表される。



灯世は二番隊に配属された。



そして、芦多とは勿論違う隊。



結果は聞かずともわかっていたけれど、やはり期待はしてしまった。



しかし、芦多は人数の都合上、第一番隊に配属された。



隊番としては近い。



もしかしたら少しは会えるかもしれない、と少しまた期待が膨らんだ。



「灯世、余計なことは考えてないでしょうね?」



ボーっとしている灯世を見て、八重が言った。



見抜かれている。



灯世は答えずに舌を出した。



「まったく。
母様は見ないふりをしますよ。」



一見ありがたく聞こえるが、実はこれは放置するぞという脅しだ。



そろそろ自分のことに責任を持つ歳だから、放置されても文句は言えない。



ただ、権力のある人を味方でなくすのは痛い。



「到着しました。」



使いが後ろに六人、引き連れて戻ってきた。



灯世は今さっきまで誰が班長に任命されているのか知らなかった。



が、後から考えれば納得の人選だった。



灯世は礼をして入ってくる人たちを眺めていた。



それに気付いた千歳が手を振って笑う。



広間内がざわざわとざわめいた。