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軍会議が開かれた。
灯世も出席させられる。
八重の隣に座って、わけのわからない話を聞き流す。
早く終わって欲しい。
こんな物議をかもすより、やるべきことはあるはずなのに。
灯世はため息をついた。
「班長を呼んでこい。」
辰太郎が使いを出した。
これから、隊の振り分けが発表される。
灯世は二番隊に配属された。
そして、芦多とは勿論違う隊。
結果は聞かずともわかっていたけれど、やはり期待はしてしまった。
しかし、芦多は人数の都合上、第一番隊に配属された。
隊番としては近い。
もしかしたら少しは会えるかもしれない、と少しまた期待が膨らんだ。
「灯世、余計なことは考えてないでしょうね?」
ボーっとしている灯世を見て、八重が言った。
見抜かれている。
灯世は答えずに舌を出した。
「まったく。
母様は見ないふりをしますよ。」
一見ありがたく聞こえるが、実はこれは放置するぞという脅しだ。
そろそろ自分のことに責任を持つ歳だから、放置されても文句は言えない。
ただ、権力のある人を味方でなくすのは痛い。
「到着しました。」
使いが後ろに六人、引き連れて戻ってきた。
灯世は今さっきまで誰が班長に任命されているのか知らなかった。
が、後から考えれば納得の人選だった。
灯世は礼をして入ってくる人たちを眺めていた。
それに気付いた千歳が手を振って笑う。
広間内がざわざわとざわめいた。


