この空の彼方




***



灯世は、すぐに八重に呼ばれた。



話の内容はもうわかっている。



八重の部屋に入り正座するや否や、灯世は口を開いた。



「占のことはもう聞きました。」


「そう…。」



八重は驚いたようだったが、微笑んだ。



「ごめんなさいね、あの話をしたすぐあとにこんなことになってしまって。」


「いいえ。
……芦多様と相談して、出ていくのはやめました。
捕まるのも時間の問題ですし。」


「そうね。」



沈黙が続く。



「あなたが鍵として生まれたのは、きっと神様の思し召しよ。」



八重は近づいて、灯世の頭を撫でた。



「でも母様、貴方じゃなければよかったとも思うの。」


「私、力もないのに。」


「そういう意味じゃないわよ。」



八重は顔をしかめた。



「辰之助様とのこと、本当にごめんなさいね。
母様、何も知らなかった。」


「いいの。
私の仕事だと思うから。」



自分の心を殺して仕えるのが守護者の役目だ。



我が儘など言っていられない。