この空の彼方




辰清は医者が来た時点では、とうしようもなかったらしい。



お茶の中に、どうやら毒が混入されていたと、灯世は説明を受けた。



呆然とする灯世といのに、医者は「残念ながら…」と辰清の顔に白い布を被せた。



「灯世!」



辰之助が飛び込んでくる。



そして、辰清をみて絶句した。



「そんな…。」



医者は、そんな辰之助に頭を下げる。



「何とかしろ、医者だろう!」



辰之助は医者に掴みかかるが、彼にはどうすることも出来ない。



「毒だそうです。」



いのがかすれた声で言った。



「毒?」



辰之助が眉を潜める。



「灯世も飲んだのでは?」



灯世は力なく首を振った。



先に、辰清と一緒に飲んでいればよかった。



もしかしたら気付けたかもしれないし、飲めば一緒に…。



「…灯世だけでも生き残ってよかった。」



そんなこと。



きっと、狙いは私だったはずなのに。



辰清だけ、1人苦しんで…。