「私よりも可愛い女の子がいたらどうしようかと思いました。」
「灯世こそ。
忘れられたらどうしようかと思った。
そうなれば私はいい面の皮だ。」
クスッと芦多は笑ったが、灯世は笑えない。
「笑い事ではありませんよ。
私はずっと心配で…。」
「それは、すごくありがたい。」
私は灯世が思っているほど、立派な人間じゃないんだ。
芦多の声は、自信なさげで、灯世はこんな芦多を見たのは初めてだった。
「不安だったのは、私のほうだ。
私は、灯世を失うのが怖くて怖くて。」
そう言う目は、初めて会ったあの日と同じ目だった。
寂しげな、目。
灯世は身体を離して、芦多を抱きしめた。
「私は、芦多様と離れたくありません。
それに、私のほうが芦多様を失うかと冷や冷やしていたと思いますよ?」
だって、と続ける。
「芦多様はいつ死んでもおかしくないようなところへ行ってしまったんですもの。」
不安で不安で、胸がつぶれそうだったあの日々が思い起こされる。
夜、知らず知らずのうちに涙を流していたこともあった。
芦多を見ると、涙が光った。
「芦多様が泣いたのをみたのは初めてです。」
「見ないでくれ。」
弱々しく、芦多は言った。
「愛してる。」
「え?」
「帰ってきたら、言うと言った。」
灯世が固まっている隙に、芦多は身体を離した。
「灯世こそ。
忘れられたらどうしようかと思った。
そうなれば私はいい面の皮だ。」
クスッと芦多は笑ったが、灯世は笑えない。
「笑い事ではありませんよ。
私はずっと心配で…。」
「それは、すごくありがたい。」
私は灯世が思っているほど、立派な人間じゃないんだ。
芦多の声は、自信なさげで、灯世はこんな芦多を見たのは初めてだった。
「不安だったのは、私のほうだ。
私は、灯世を失うのが怖くて怖くて。」
そう言う目は、初めて会ったあの日と同じ目だった。
寂しげな、目。
灯世は身体を離して、芦多を抱きしめた。
「私は、芦多様と離れたくありません。
それに、私のほうが芦多様を失うかと冷や冷やしていたと思いますよ?」
だって、と続ける。
「芦多様はいつ死んでもおかしくないようなところへ行ってしまったんですもの。」
不安で不安で、胸がつぶれそうだったあの日々が思い起こされる。
夜、知らず知らずのうちに涙を流していたこともあった。
芦多を見ると、涙が光った。
「芦多様が泣いたのをみたのは初めてです。」
「見ないでくれ。」
弱々しく、芦多は言った。
「愛してる。」
「え?」
「帰ってきたら、言うと言った。」
灯世が固まっている隙に、芦多は身体を離した。


