この空の彼方

「芦多様…。」



表情も動いた。



眉が下がり、震える。



「黙らないで、何か、言って。」



灯世の目からも次々と涙が決壊する。



「灯世、灯世、灯世…。」



何度も何度も、芦多が呼んだ。



静かに涙を流す芦多とは対照的に、灯世の喉から嗚咽が漏れる。



帰ってきた。



やっと、会えた。



昼の明るい太陽の下、芦多の顔がよく見えた。



前より大人びてる。



髪も伸びた。



背も、高くなった。



灯世は膝を突き、泣き崩れた。



涙で視界が滲む。



何も考えられない。



ただ、芦多が無事であってくれた喜びだけだ。



会いたかった。



愛していた。



やっと、会えた。