そして、灯世たち一族は防衛の側だという。



いつしか魔物の数は減り、それを補う為に呪札が出来た。



今は魔物を使うのは専ら、攻撃を仕掛けてくる側、『闘族』と名乗る者たちらしい。



ーーー…。



「この間の結界が破られたというのは…。」


「そう、魔物が入り込んだのです。」



となると、それ相応の力を持った魔物だ。



大丈夫なの?



「それで、母様はどうするの?」


「もちろん、護りを固めます。
必要があれば、戦に出向いて魔物を操ることもあるでしょう。」


「そんな…!」



守護者というのはそんなにも危険なものなのか。



灯世はサッと自分が青くなっていくのがわかった。



「ですから灯世。
あなたには私の後継者として今のうちになるべくたくさんの事を教え込みますからね。
しっかり覚えなさい。」


「はい。」



早く自分も術を使えるようになりたい。



母様の力になりたい。



灯世は心からそう思った。