神楽幻想奇話〜鵺の巻〜


ホーッホーッホーッ…



微かな夜風が木の葉を揺らす音と、遠くから聞こえるフクロウの鳴き声。

誰も立ち入ることのない洞窟の奥に、赤く光る目があった…。


憎しみと殺意の光が宿る瞳の持ち主は鵺。
彼は刹那達が出て行ってから四日も戻らないことに疑問を抱いていた。


「鴉天狗と刹那が都に向かって四日目…何をしている?
奴らの力ならば今の退魔士達なぞ恐れるに足らんはず…。」


彼から見た退魔士の中で、特にやっかいなのは白蓮と御影のみ…透達の事など眼中に無い程度だった。

それなのに帰りが遅い。鵺は手下がやられる事を気にするなど全く無く、新たな敵が増えたのではないかと考えていた。


「失敗したか…?ふん、まぁいい。…傷が癒えた今、真の恐怖を与えてやろう…クックックッ。」