神楽幻想奇話〜鵺の巻〜

「ふっ…やはりな。
よいか小僧、悪い事は言わんから黙って耳をふさげ。白蓮と彩音も同じくな。」


月読は 皆にそう言うと耳を前に倒して手で押さえた。


白蓮達もお互いの顔を見合わせた後で、月読に習って耳をふさいだ。



その直後、屋敷の中を全力で走る音と気配が近付いて来た!



ドダダダダダダダスパンっ



勢い良く開かれた障子の向こうに見慣れない者が居た!


「若またフラフラと出歩かれるとは何事ですかあれほど声をかけるようにと何度言えば分かるのです」


近所一帯まで響きそうな大声で乱入してきたのは、ヒゲを蓄えた壮年の男だった!