神楽幻想奇話〜鵺の巻〜


バサッバサッバサッ!


どこか白っぽく見える風を身にまとった男と、相対して黒い羽を広げた鴉天狗が、白蓮の屋敷上空で睨み合っていた。


鴉天狗は何度も攻撃を仕掛けたが、一撃たりとも成功しなかったのだ。
鴉天狗は男に聞こえるくらいの舌打ちをして話し出した。


「チッ!一体何者だ?俺の攻撃が完璧見切られるなんざ初めてだぜ」


鴉天狗の叫びに、男は扇子をパタパタさせながら軽そうに答えた。


「そうかい?僕はおっかないことが嫌いでねー、逃げ足だけは早いんだよ!なっはっはっは!」


「いちいち勘に障る野郎だ腰抜けに構ってる暇はねえやる気無いなら邪魔するな」