神楽幻想奇話〜鵺の巻〜

「何故だ何故そんなに急ぐ必要がある俺達だけでもまだ戦えるだろう」


透は刹那に向かって疾走しながら両手に火球を造り出した!


「お兄ちゃん待ってー」


攻撃態勢に入った透に向かって彩音が叫んだ!
刹那が立つ上空に、鋭く尖った氷柱の群れが見えたからだ。
しかし離れていた彩音の叫びは透には届いていなかった。


「骨も残さず燃え尽きろ」


左右に出来た大火球を刹那に向かって投げつけた!
一瞬にして刹那に衝突した火球は盛大に爆砕した!


「これだけやれば逃げ場は無い奴の吹雪でも…」

「…舞踊れ…氷の雨に…。」


透が言い終わる前に刹那の声が響き渡った!

「何ぃ

「間に合ってー後鬼」


透が上を向いた瞬間、自分に向かって降り注ぐ氷の槍が剣山のように見えた!


ドドドドドドドドド


「小僧ーー」
「お兄ちゃーーん」

モクモクと土煙が舞う中に向けて月読と彩音が叫んだ。