神楽幻想奇話〜鵺の巻〜

「何そんな楽しいこと独り占めかよ俺にも残してあるんだろうな」

鴉天狗は目を輝かせて身を乗り出した!


「御影は殺った、しかし白蓮はまだだ!邪魔が入った!」

鵺はその時の状況を思い出して、ギリッと歯ぎしりした。


「あん何でやっちまわねぇんだよあんなババア1人、旦那なら楽勝だろうが」


「黙れ…。次こそは必ず息の根を止めてやる。」

そう言って鵺は牙をギリッと噛み締めた。


「はそん時は俺も行くぜ」


鴉天狗は息も荒く賛同した。


「しばらく待て、傷が治り次第連れていってやる。」



「ああ、分かったぜ。」

クックックックッ。


鴉天狗の楽しそうな声だけが洞窟内に染み込んでいった。