「妖が妖の敵になる…そう考えていいと思う。
中には人間に友好的な妖だっているって爺様に聞いたことがある。
実際、俺にも憑いてるしな。」

沙綺と忍の間に入って透が言った。

「確かにそうかもしれんのぅ。しかし、確証がないから私には何も言えないねぇ。
ただ、礼だけは言っておけばよかったと思っておる。」

そう言って白蓮はお茶をすすった。

「うん!じゃあ彩音が会ったらお礼言っておくね!」

「ほほほ、ありがとう彩音。」

白蓮はその言葉に微笑んだ。そして透達にこう言った。

「ぬえもかなりの傷を御影から受けておる。
しばらくは来ないじゃろうが、皆も気を抜くでないぞ?
御影達も病院で治療受ければまた帰ってくる。
ここは大丈夫じゃ。
一度帰って皆も休むがよい。」

白蓮の微笑みを見て、少し安心した透達は、一度マンションに帰ることにした。




そして、朝日が昇る頃、ようやく長い一日が終わって眠りについた透達だった。