「優くんも…教えてくれたらよかったのに。」 そっか。 あの時、山口くんがその話をはぐらかしたんだ。 だから彼らしくもなく無理矢理に自販機まで連れて行かれたのか。 「バカみたい…。」 自分自身に言ったのか。 山口くんに言ったのか。 和希に言ったのか。 答えのわからないまま大きなため息を吐いた。 山口くんが見ていたのは私ではなくて和希。 山口くんが考えていたのは私ではなくて和希。 これまで私と山口くんが築き上げてきた思い出が音を立てて崩れていった。