他に好きな人がいる人に告白するなんて無駄かもしれない。
さんざん自分に言い聞かせてきたことも破ることになる。
だけどこの時の私には山口くんしか目に入っていなかった。
彼と私。
この世界に存在するのは私たちだけ。
そこに迷いはなかった。
「山口くん!!」
教室に入るなり彼に詰め寄る。
「あれ?神崎さん。今日は休むのかと思った。ただの遅刻?」
机の上に広げられるノートと問題集。
疲れた笑顔。
「…おはよぉ。」
受験を控えた彼に告白なんて非常識なことできるわけなかった。
意気消沈しながら席に着く。
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