あなたが私にできる事




どうしてここで和希が出てくるのかわからない。



「花火見に来てるかもしれないもんな。俺だって会場で同中の奴たくさん見かけたし。
神崎さん、今日なんだか元気なかったし。それが気にかかってたんだろ?」



返事に困った。



元気がなく見えたのは久しぶりに会う山口くんを意識していたからで。



和希のことは…。





自分でもびっくりするが忘れていた。




山口くんに言われて初めて気づく。



そうか。あの会場のどこかに彼がいることもあり得るのだ。



まさか自分がこんなに間抜けだったなんて。



山口くんと会えるということに浮かれ過ぎていた。



あきれて声も出ない。



山口くんはそれを肯定と受け取ったようだ。





「ならさ、このまま俺の家行こうよ。恭一とみっきーにはメールしとく。」



うん。



たまには間抜けも悪くない。