彼はベンチに座ったままの私を振り返る。 「もしかして足痛いの?」 「違う。」 うつむいたまま唇を噛む。 もう少し、二人でいたい。 なんて、言えるわけがなかった。 山口くんが貼ってくれた絆創膏を見つめる。 「やっぱりな。」 「え?」 彼が私の前に立つ。 「そうだよな。嫌だよな?」 「…何が?」 山口くんは腕を胸の前で組むと“うんうん”と頷いている。 「元彼のことだろ?」