究極のメソード

渡辺は何も言い返すことができない。
死神の弁舌はさらに続く。


「私の考えを私自身が主張しても
誰も聞いてくれないでしょう。

私は弁舌がうまいわけでもありませんし
ヴィジュアル面でもそれほど自信があるわけでもありませんから。


しかし


私は手に入れたんですよ。
究極のヴィジュアルを。


そこに立っているだけで皆の眼をひきつけ
その言葉はまるで心地よい音楽のように

心に沁み入る。


あなたに紹介しましょう…


さとみさんです」



部屋のドアが開いて
一人の女性が入ってくる。


静かな微笑みを湛えて
渡辺の前に立ち軽く一礼をするさとみ。


何も言えない渡辺は
さとみに礼を返すことすらできないでいた。