究極のメソード

静まりかえる場内。


誰一人として声を発さず
皆の目線は死神に向いている。


死神はゆっくりと口を開く。



「渡辺さん。一つだけ間違っているところが
ありますよ」


死神はため息をひとつ。



「メソード演技は忌まわしいものではありません。
むしろ素晴らしい。


神が人間に与えた最高の表現方法。
究極の芸術なんです。



その役柄に没頭し
その役柄の人生を追体験することによって


究極のリアルを生み出すのです」