究極のメソード

渡辺は<軽率>という言葉を嫌う男だった。


つまり慎重派。


すべて準備が整ってからしか
行動に移さないタイプ。


それが渡辺という男だった。



扉の鍵を手に入れた渡辺。
今ここから脱出することもできる。


実際脱出した方が
身の為というものだろう。


しかし渡辺の心の中に
引っかかるものがある。


まだ目的を達成していない。
教団の内部調査を終えていない。


その思いが渡辺をまだこの部屋の中に
踏みとどまらせていた。