「麗【レイ】、母さん…母さんね、再婚する事になったの。」


「ふーん。」


朝、僕は母さんに再婚相手が出来ている事を知らされた


別に驚きもしなかった


母さんは、父さんと結婚した癖にいつも父さんの悪口を言う

ついには、離婚してしまった


「今度は父さんと違って、麗や私に暴力なんて振るわないし…あんな野蛮な人とは違うのよ。」


母さんが毒づく


「母さん…、僕さ、父さんの事悪くいったら怒るよ?」


僕の父さんはピアニスト、繊細な指で優しく優しく、ピアノに触れる


完璧なピアニストだった