さわぎすぎて目立ってきているふたりを置いて、先に歩き出す。 どうしてこんな朝から、そんなに元気でいられるんだ。 「はぁ――・・・・!!」 大きくひとつのため息をついたあと、 あたしのはるか前方に、見えたひとりの後姿。 あのころ、何度も見ていた大きな背中。 あたたかくあたしを包み込んでくれた。 数あるすきなところのひとつだったもの。