はかなき恋のうた~NAGASAKI・軍艦島

「あっいったーーーー…」
「沙希、大丈夫?あんた、なんでそんなにとばすわけ、いっつも」



そう言って一人の少女は倒れた自転車を起こし、もう一人はそこいら中に散らばったノートやら筆箱を拾う。



「あたしはそういう性格なのっ!」
「それでいっつも怪我してりゃ世話ないわ」
「大きなお世話!あーーーっ膝すりむいたあーー」