はかなき恋のうた~NAGASAKI・軍艦島

俺はこの島で生まれ、この島で育ち、この島で恋に落ちた。女性の名前は「島谷夏子」。彼女と俺は同じ歳でこの島の学校に通う同級生だった。彼女は長いおさげが似合っていて夏の日のひまわりを思わせる太陽のような女の子だった。



彼女がいるだけで周りのもの全てが、みんなが、花々や木々もパッと明るくなった。



もともと暗いというかひっこみじあんな俺とは正反対で、彼女が太陽なら俺は月だった。