「瑞貴~、ユウ~~!」
2人に手をふるマアコはもう満面の笑みだった。
「よくわかったな、ここ」
「遅いよ、王子。ほら、病院だから携帯も使えないし」
「ごめんごめん」
コマキと王子が笑いあってる横で、ユウは・・・・
ユウは、私のほうを見ずに、まっすぐに彼女の元へ・・・・・
「マアコ。あんまり外出るな、って言われてんだろ?」
車椅子にかかっていたカーディガンをそっとマアコの肩にかけてあげるユウの姿は・・・・
いつもの優しいユウだけど、私の知ってるユウじゃないみたいだった。
「大丈夫だよ。今日すごく気分がいいから。それに・・・」
私たちを見て、彼女がやわらかく微笑んだ。
「ユウたちのおかげで、お友達が増えたから・・・・ね?」

