びいだま


目を伏せて、唇をかんでから息を吐き、ユウを再び見つめた。



「ありがとう、って」



目の前のユウが、少し顔をしかめるように目を細めた。



私は、決めてたの。



これを伝える時、絶対に笑ってたい、って。



ぐっ、と涙を拭うと、ユウを見つめて微笑んだ。



「ありがとう。生きてここにいてくれてありがとう」



笑えてるかな。


一番、言いたかった言葉。


生きてここにいるのは悔いることじゃない。



「果歩、なんで・・・」



「あの事故のときにね。ユウの隣に座ってたっていうカワハラさんの奥さんが・・・・ユウがいなくなってから病院に訪ねてきてくれたよ」



「・・・・・」