びいだま



体だけじゃない。



心臓も、全部なにもかも。



そして、写真を持った手で顔を覆った。



ウソじゃない。


幻なんかじゃない。



時間は流れてる。



ゆっくり・・・・けど確実に。



前に流れてるから。



頬をつたうのは、もうかなしい涙なんかじゃない。




「果歩っ!」


「・・・・・ユウッ!!」




私は涙を拭って、大好きな大好きな人の名前を呼んだんだ。