びいだま


・・・マアコが目覚めたのは1ヶ月前。



その報告を受け、喜びと驚きの中でマアコの病室に駆けつけた私達に、マアコのお母さんが、真っ赤な目をして、深々と頭を下げた。



ありがとう。


そして、ごめんなさい・・・と。



それから、ユウに対しての残酷なお願いを・・・・みんなの前で告白した。



顔をこわばらせてなんでだよっ!と叫んだのは瑞貴。



あんなさんと私は・・・・



改めて聞くその生の言葉に・・・・ただ、黙って受け止めた。


受け止めようとした。



コマキも泣いてた。


瑞貴も・・・・くやし泣きのように吠えて、吠えて・・・・。



あんなさんが最後になだめるように・・・


「あの子が決めたことだから・・・」


と搾り出すように言った。



私達は、いまだ行方がしれないユウのことを想って、泣いたんだ。


誰も責めることなんて出来ない。



ユウ。


マアコが目を覚ましたよ。



会いに、おいでよ。



・・・・・・・