「ユウは・・・・どこに、いるんでしょうか・・・・」 つぶやいた言葉に、あんなさんは首をふってみせた。 「情けないけど、こんなことになってから気がついたことがたくさんあるの。事務所の人に聞いたんだけど、頑なに部屋を借りるのを嫌がってホテル暮らしを続けてたらしいから、居場所がわからない、っていうのもあるんだ」 「・・・・・」 「・・・・・もしかしたら」 あんなさんの疑問形に、私の頭の中の言葉が重なる。 もしかしたら、ユウは・・・・・ 『・・・・思い出したのかもしれない』