「ごめんね。私ちょっと用事が・・・・」 うつむく彼女から目を上げて彼の方を向き、 「ユウ・・・・」 言いかけた彼の名前に、ユウが何かに気がついたようにゆっくり振り返ったその時。 「絶対ダメ!!」 という声が聞こえたかと思った瞬間、腕に衝撃をうける。 そして、体がよろけて何かにガツンとあたった感触がしたのがわかった。 ぅわっ、とも、キャーとも悲鳴のようなものが聞こえて、とっさに上を見上げると、ゆっくりとハシゴが斜めになって倒れてくるのが見えた。