「あ、ご・・・ごめんなさい」



こんなとこで泣いちゃいけない。


ほかに人もいるのに、絶対にヘンに思われる。



両手で頬をおさえる私を、小畑さんはじっ、と見つめて、2,3歩下がりカメラを構えた。



え・・・・?



そして、


「あぁ・・・・そうだった」


と、独り言をつぶやいてから苦く笑ってシャッターは切らずに、ファインダー越しに私を見つめた。




「果歩ちゃん。どんな結果でも、後ろに逃げたら後で後悔する。どっちを”後ろ”って言うかは、自分の気持ち次第だけどね?それは自分で納得してから決めることだよ」



あ・・・・。