「おばさん!?」 瑞貴の声に、ぱっと驚いたようにこちらを見たのはマアコのお母さんだった。 その頬は上気してて、目は充血したように赤かった。 ……もしかして、泣いてた? マアコのお母さんは小さく私達に会釈をしてから廊下の向こうに消えた。 その後ろ姿を目で追い掛けてた私の横で、瑞貴が小さくつぶやいた。 「……ユウ…」 少しだけ開いたドアのすき間から瑞貴の背中の向こうに見えたもの……。 「……!?」