パーティーの後半、春からの自分達の進路の話にいつの間にかなっちゃったのは、私達がやっぱりなんといっても高校3年生で、それぞれの進路にむけて走り出してるから、なんだろうな……。

必要な時間だけど、やっぱり……寂しい。



「え!?瑞貴、海外行くの?」


コマキの叫び声にとびかけてた意識を取り戻す。


瑞貴が海外……?



「いつから?なんで?」


コマキからとんでくる矢継ぎ早の質問に瑞貴は苦笑いをしながらひとつひとつ答えてくれた。



サッカーで向こうの大学の練習に参加させてもらえること。


うまく行けば、クラブチームのスカウトがあるかもしれないということ。



「すごーい!すごい、すごい!」


私とコマキが手を取り合ってキャーキャー言ってるのを前に、瑞貴は少し言いにくそうに言葉を続けた。



「……だから、卒業式は無理だわ…ごめん」