ちょうどその時・・・


「よっ!」



部屋に顔を出した瑞貴に一瞬張り詰めた空気がふっ、と和らいだ。



「垣っち〜、グラスどこにあるのかなぁ・・・・って今、大丈夫?」



瑞貴の後ろから顔を出したコマキに、ユウは



「いや」



といって立ち上がり、キッチンに向かった。




・・・・はぁ〜〜〜〜っ。



なんだったんだろ・・・すごく・・・・・いっぱいいっぱいだった。



「果歩・・・・もしかして、すげー緊張してんの?」



床に座った瑞貴がマフラーを外しながら笑った。


「き、緊張というか・・・・うん・・・・本当はすごく、緊張・・・・してる」



なんでかな。


瑞貴の前でごまかすのも出来なくて、ため息をつきながら頭を縦にふった。



「ハハッ・・・わかりやすー」



ソファに座った瑞貴はユウの後ろ姿を見つめる。


「大丈夫。果歩だけじゃねーから」


??