「俺はただ単に今、目の前に目標があるだけなんだ。・・・・果歩は果歩だから。いつの時点でやりたいことに出会えるか、夢に出会えるかそれは人それぞれなんだし、焦ることなんてないと、思う」



「ユウ・・・・」



「果歩は果歩のスピードで進んでいけばいいんだよ。俺はどんな果歩もきっと好きだって思うから。きっと好きになり続けていくと思うから」



胸の・・・黒い塊がすーっ、と溶けていくのを感じた。



「ユウ・・・・ありが・・・とう・・・・・・本当は怖かったの。すごく、怖かった」



それ以上、涙で声が出ない。


その涙をユウの親指がそっと拭っていく。



ユウが好きだよ。


本当に、本当に・・・・大好きだよ。