文化祭、1日目。


待ちに待ったお祭りだというのに、私の横で机に頬づえついてぶーたれてるのは、コマキ。


「コマキ・・・・もう少しで、お店、始まるよ・・・・?」


「・・・・だってさ、本郷さん、彼女いるんだって言うんだよ?」



本郷さん。


コマキがこの1ヶ月の準備期間に知り合った大学部のイケてるメンズ。



「あ~~!!なんで私、相手がいる人を好きになっちゃうんだろう・・・・もう、自分が信じられない」



・・・・何もいえない。


よしよし、と頭を撫でてると、コマキが顔を上げないまま低い声を出した。



「果歩は、垣っちとどうなの?」


「どうなの・・・・って・・・・」



変わりは全くございません。


1学期の時、ユウと呼べるようになったことが今さらながらすごい奇跡のように思えるくらい、亀スピードで友達関係を維持しております。