「おーじ?」
「王子」
一番年下のこびとが、半泣き状態で言った
すると、それとは逆に、ナオミール王国の第一王子と言い張る遥は、自信満々の顔で言った
本当に、この人が王子なのか?
王子だとしても、ナオミール王国の王子とは思えない
次々とこびと達の頭で疑問が浮かんだ
「あの・・・キミ、女の子じゃないんですか?」
代表して、2番目に年上のこびとが言った
そうだ、今一番気になるのは、そのコトだ
「・・・私は」
そう口を開いた遥を見て、こびと達はツバを飲んだ
「私は、女だよ」
どことなく、悲しげで、寂しそうだった

