いつものように仕事を終え、疲れた体で家路を急ぐ。



今日は残業だったので、いつもより少し遅い。

それでも手伝ってもらえたので、思ったより早く終わらせることが出来た。

明日、仕事が終わったらお礼にご飯にでも誘おうか・・・。

それくらいしてもいいほどに手伝ってもらってしまった。




本当に、もう・・・。



出るのは、ため息ばかりだ。



いつもだって遅いけれど、それよりも少し遅い時間。

改札を抜けて、コンビニへと向かう。



夏の夜に蒸された肌にシャツが張り付く。

雨が降る前のように湿度は高い。




嫌だ。



虚ろな視線を上げる。



ふと、目にとまったのは、コンビニから出てきた人だった。