それからまた、何日かが過ぎた。

あたしはエリが心配で、仕事が終わったら、すぐに家へ帰るようにした。

エリはあの日以来、さらに精神的に、まいっているみたいだった。

慣れない仕事。

そして母親の事。

でも、どれだけ辛くても、仕事だけは真面目に行っていた。

そんなにも、涼が好きなんや…

涼が、エリの1番の支えなんや…


そんな時、エリがあたしに言った。

確か二人で、家でビールを飲んでいた時だった。

急に真剣な顔で、エリはあたしを見つめて言った。

「朝日…あたし、妊娠した…」

「はっ?」

飲んでるビールが、口から出そうになった。

「…誰の子なん?」

「多分…涼やと思う…」