サルビア

その時、聞き覚えのある声が聞こえた。

「あれ~、朝日ちゃうん?
やっぱりお店来てんねや~」

声のする方を見た。

そこには、ミオとヒカルとレイナがいた。

何でこんな時に、こいつらに出会うねん。

「お久しぶりです」

無表情で答えて、目を反らした。

ミオの口座が、ミオに、「知り合い?」と聞いた。

「うん!あたしら隣の席座るわ~!」

は?

何しに隣の席なんか座るねん?

しかしミオ達は隣の席に座り出し、何も知らないミオの口座はセットをし始めた。


ますますイライラするあたしに、ミオが言った。

「朝日、今どこで働いてるん~?
噂では、風俗してるらしいや~ん」

きっと狭いミナミでは、あたしが風俗に移った事は、前のお店の子にも、案内所の人達にも、つつぬけやったと思う。

知ってて聞いてんなや…

ミオ達を睨みつけ、何も言わずに、また目を反らした。

「相変わらず生意気~!」