そしてエリは号泣した。

あたしはずっと、エリの背中をさすり続けた。

今まで、強くてかっこよかったエリが、とても弱くて、かわいく見えた。

これが、あたしの妹…

あたしが、守っていかなあかん…

そう思った。


エリが泣いていたのが、少し落ち着いてから、エリは色々話してくれた。

今までの、母との生活の事。

母に対する思いを聞いて、やっぱりエリは、愛されたかったんや、って思った。

そしてあたしの事。

あたしが仕事や涼にかまけている間、エリは、「朝日がどんどん、あたしから離れて行く…」そう思って、淋しかったらしい。


「朝日には朝日の、生活がある…
分かってる…
ずっとあたしの側にいるなんて、無理な話やけど…」

「確かに、ずっと一緒におるんは、無理かも知れん。
でも、あたしはエリが淋しい時には、飛んでくで?
だってお姉ちゃんやし!」

あたしは笑って言った。

「うん!」

エリも笑ってくれた。