あたしは勉強に励んで、中学の3年間は、常にテストで上位に入った。

そんなあたしを、父は喜んでくれた。

でも高校に入って、進学校の勉強のスピードについていけなくなったあたしは、一気に落ちこぼれた。

周りのみんなは勉強ばっかりで、気の合う友達も、1人も出来なかった。


結局あたしは、高校を卒業して、フリーターになった。

そんなあたしに、父は何も言わなかったが、あたしは父に合わす顔がなかった。


別にあたしは、父を恨んではいない。

結局は自分の決めた事だったし。

ただあたしは、元々性格もきつい方だし、本当はヤンキーになったり、お洒落もいっぱいしたかった。

そんな反動が、あたしが家を出るきっかけに、なったんだと思う。


そんなあたしに、涼が言った。

「そんで、人生おもろくなってきた?」

「まだ…今から…」

涼は笑って、涼「人生好きな事したもん勝ちや!」と言った。

「好きな事かぁ…」

「お前の思う、おもろい人生て何なん?」

「気の合う友達が出来て、毎日楽しい事、かなぁ…」

「友達?彼氏はいらんのか?」

「じゃあ彼氏も!」

「ついでかよっ!」