━次の日━


ピピピピピ…いつもセットしておいた、携帯のアラームの音で、目が覚める。

もう仕事行かんでいいんや…

改めて悲しくなる。

重い体を起こして、シャワーを浴びに行く。

洗面所の鏡を見ると、泣き過ぎたせいで、目がパンパンに腫れていた。

ひどい顔やなぁ…


何とかシャワーを浴びて、気分をスッキリさせたあたしは、部屋の荷物をまとめた。

と言っても、たいした荷物はない。

この寮には、生活に必要な電化製品は、全部揃っていた為、あたしの荷物と言ったら、服や化粧道具くらいだった。

仕事も住む所も、これからどうしよう…


ぼんやりと考えながら、服をたたみ、大きい紙袋に詰めていく。

てかどこのお店に行っても、エリの事言われるやろうなぁ…

エリは風俗雑誌にも、バンバン顔出ししていたし、場所を梅田に変えたところで、どうせ同じ目に合う気がした。

だからと言って、家に帰る気も、昼間の仕事に就く気も、その時のあたしには、全くなかった。