そしてあたしは今日、とある所へ向かっている。


あの日…

エリが死んだ日に、風呂場で見た風景。

エリの血で真っ赤に染まる、風景の中、それに調和するように、エリの背中に咲いていた、真っ赤な花。

植物図鑑を買って、必死で調べた。

そう、サルビアの花を、あたしは体に刻み込む。


なぁエリ、あんたには謝っても謝っても、謝り尽くせへん…

あたしに出来る事は、あんたが背中に背負ってたそれを、あたしの胸ん中に、死ぬまで残しとく事やから…

エリ、いや、夕日。

短い間やったけど、あんたと過ごした日々は、あたしの宝物やで。

あたしはあんたを愛してた。

あんたがおったから、ミナミの街で頑張れた。

あんたを忘れる事は、絶対ないから…