「エリは弱い子や。
俺も何度も、薬の事とかは怒った。
でも、1つの事に関してだけは、とても強かった」

彼はまっすぐな目で、あたしを見つめた。

「エリは、大事な人の事になると、本間に打たれ強い」

あたしは思わず、顔を下に向けた。

「そんな顔しんといて。
エリは君の話になると、毎回キラキラした笑顔で、嬉しそうに話してたから」


仕事中やから…

必死で押さえてた涙は、その言葉によって、溢れ出て来た。

彼はエリと話した沢山の事を、ずっとあたしに話し続けた。

それによって、エリがあたしと出会ってから、どれだけあたしを思ってくれてたのかが、身に染みて分かった…

「大事な人と出会えた!」

「大事な人を守りたい!」

「大事な人と一緒に暮らせて、あたしは世界一の、幸せ者や!」

「あの子がいるから、あたしは頑張れる!」

「これからもずっと、あの子の隣にいれますように…」