気分の悪いまま、涼のお店に到着した。

お店には涼のラストを祝う花が、ところせましと並べられていた。

あたしの顔を見るなり、涼は「今日いくら使えるん?」と聞いた。

「30万くらい…」

イライラを必死で押さえた。

これで、これで最後やから。


それからは、あっという間に過ぎた。

あたしのシャンパンの数など、比べものにならないほどのシャンパンが、どこの席でもおろされていくのを、ただただボーッと眺めていた。


主役の涼は忙しそうだし、本当にベロベロだった。

お店の入口には、席に座れないお客さんが、並んで待っていた。

あたしは早々に、お店を後にした。

色々な気持ちを、胸に抱えながら…