サルビア

玄関を出ようとするあたしに、エリは弱々しく言った。

「朝日…涼の事好きなん…?」

じゃあ何やって言うん?

無言のあたしに、「なぁ…あたしの事は…?」と、もう聞こえるか聞こえないかくらいの声で、エリは言った。

「嫌いやな…」

あたしは冷たい声でそう言って、玄関の扉を閉めた。


少し胸が痛んだ。

エリの事を嫌い?

それは、分からない。

でもエリが、あたしを嫌いなんやろ?

あたしはエリの、手首を切ったり、シャブに逃げる、弱いとこが嫌い。

涼の為とは言え、自分がボロボロになってまで働く事も、理解出来ひんもん。

所詮離れて育ったあたし達には、分かり合うなんて、無理なんちゃうん…