サルビア

言った瞬間、エリの顔から、笑顔がスーッと消えていくのがわかった。

「何言うてるん…?」

震える声で、エリが言った。


あたしはエリの問い掛けを無視して、さらに言った。

「涼と一緒に、東京行くから!
後しばらくで、あんたともお別れやな!」

エリは必死で頭を整理しているようだった。


しばしの沈黙の後、エリは狂ったように泣きながら、「涼はやめて!涼だけはやめて!」と、叫び続けた。

あたしは黙って、エリを冷ややかな目で見ていた。

「お願いやから…」

最後に泣き崩れて、エリは言った。


うっとうしい。

あたしがエリに、そう思った。

あたしはエリを無視して、さっさと家を出ようとした。

これ以上、エリと話したくない…