「何なん、急に…」

「え?
今日はめでたい日やん!」

そう言って笑うエリ。

息は酒の臭いがプンプンした。

「飲んで来たん…?」

「ああ、涼んとこ。
適当におろして、さっさと帰って来たわぁ」

「え?
もう行って来たんや…」

「うん!
これでやっと、うっとうしい事も終わるわぁ!」

そう言って、エリはケラケラ笑った。

うっとうしいという言葉に、またしてもあたしはイライラした。


ていうか、何がそんなに楽しいんやろう…

エリはこれで、涼と一緒に、東京に行けるって、信じてるんやろうか…

あたしをうっとうしい、って言うエリ。

涼との未来を信じて、幸せそうに笑うエリ。

あたしはイライラしたのと、エリの笑顔にムカついたのとで、エリに冷たく言い放った。

「なぁ、あたしさ、涼と一緒に、東京行くから!」