『里沙は…リィはまだ亮平が好きなんだ。リィの気持ち知ってるのに、わたし…。ダメだよ。亮平を好きになんかなっちゃダメだったのに…。』 私は何も言えなかった。 自分の好きな人に彼女ができるということ。 その悲しみと寂しさと絶望。 わたしが誰よりも知ってる。 しかも、相手が自分の友達で、信頼していたひとなら、里沙ちゃんの絶望は計り知れない。 私を傍で見てきた明菜には、里沙ちゃんを裏切ることなんてできないんだろう。 でも、わたしは… .